笑うことが免疫力を向上させる理由

「笑い」はストレスの軽減に役立ち、風邪・インフルエンザなどの軽度の病気や重篤な疾患を遠ざけることにつながるという研究が進んでいます。食事や鍼灸といった代替療法に関心をお持ちの方へ、笑うことも免疫力を向上させる理由について簡単にお伝えします。

代替療法における「笑い」

癌患者などに用いられる補完代替療法では、笑いは自己治癒力を高める存在だと位置づけられています。

笑うという行動は、表情筋を動かして顔面静脈を伸縮させる、脳から心臓に戻る血流が増える、横隔膜が上下に動き腹筋運動になるなど、体内では実に様々な働きにつながっているのです。

これは作り笑いであっても同じ効果があると考えられており、よく笑う人ほど免疫力が高く平均寿命も長くなるといわれています。

コルチゾールとは、ストレスを感じると分泌されるステロイドホルモンの一種です。笑うことで体内の酸素摂取量が増えると、コルチゾールの分泌量が減ってストレス解消になります。

別名で幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、笑うことで分泌量が増加します。セロトニンは身体の病気だけでなく、心の疾患を予防したり回復に導いたりするのに欠かせません。

笑うことはインシュリンを分泌する遺伝子作用にも影響し、ストレスによって上がった血糖値を下げることが分かっています。

精神活動のひとつである笑いは、自律神経に影響を与えて副交感神経を優位にします。すると、身体がリラックス状態になり、安らぎを感じてストレス解消につながります。

自律神経の切り替えは脳に刺激を与え、全身に神経ペプチドが分泌されます。全身をパトロールして癌細胞やウイルス感染細胞を攻撃するNK細胞には、神経ペプチドの受容体があるため、笑いによって活性化されると免疫力の向上へとつながるのです。

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